サブビジュアル

おりがみ手帖

第45回おりがみ展~暮らしを彩るおりがみ~

ART GALLERY 折神にて作品展示をしていただいている、徳島おりがみ研究会の作品展『第45回おりがみ展~暮らしを彩るおりがみ~』(会期:7月28日~30日)が徳島市シビックセンターで開催されました。

この作品展は昭和49年から始まりました。折り紙の魅力を次世代に伝えるべく作品制作の活動に取り組み、その成果と思いをおりがみ展で表現しています。

今回のテーマは『暮らしを彩るおりがみ』で、日々の暮らしに彩りを添える、折り紙の花やリースの作品が展示されています。
徳島おりがみ研究会の創設者である故釜内哲子さんの遺作や、折り紙教室の生徒さん・子どもたちの作品を含む全59点の緻密で圧巻の作品は、見る人の目を釘付けにしていました。今回はその様子をレポートします。

会場に入ってすぐ、花の作品に迎えられます。
花びらの一枚一枚や葉の葉脈まで、折り紙で巧みに表現されており、折り紙ならではの華やかな色使いが目を惹きました。
家の中に彩りを添える花瓶や鉢植えを使った表現に、癒しを感じられる作品でした。

日本の伝統と季節行事を表現したリース作品は、思わず笑みがこぼれる可愛らしさがありました。
リースに折り紙を飾るだけでなく、リースを額縁のように使った表現に折り紙の幅広さを感じます。

自由作品は大きなキャンバスと額縁やジオラマで表現され、絵画や造形のような迫力があり、作品に顔を近づけてじっくりと見る人が多く見られました。

井上律子さん『源氏物語より』

笹倉育江さん『つわぶきの里』

佐藤淑子さん『城下の春』

玉谷みつ子さん『秋の小人たち』

長濵美恵子さん『子どもの四季』

坂東玲子さん『初釜』

船越恭尉さん『ニオイバンマツリ』

森田喜代さん『干支めぐり』

吉田輝美さん『シルクロードによせて』

各々の好きなモチーフや表現方法がふんだんに使われており、巧みな技術をしっかりと感じることができました。

向かいのスペースには故釜内哲子さんの作品12点が展示されており、豊かな折り紙の表現方法と繊細な技術を堪能できました。
折り紙の美しさを引き立てる、日本画のような繊細な色使いがとても印象的です。

故釜内哲子さん『藍の花』

故釜内哲子さん『芙蓉』

紙は暮らしに身近な存在だからこそ、温もりを感じられる作品を表現できるのだと感じました。
それらを折り紙で表現するユニークな想像力と高い技術力で見る人の心に癒しを与えています。
優しく、素敵な時間を過ごせた展示会になりました。

\この記事をシェアする/
記事一覧

トップ