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おりがみ手帖

「藤の花」から見る、おりがみアートの作風の違い

こんにちは!
春らしい暖かな日が増え、外に出かけたくなる季節になりました。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。花や鳥、虫たちも元気に動き始め、春らしいにぎわいを感じます。

見ごろの花といえば、「藤の花」が4月に見ごろを迎えています。
「藤色」と表現されるように緑の中に映える優しい藤の花は、日本を象徴する美しい色合いで癒しを与えてくれます。

ということで今回は、「藤の花」にまつわる作品のお話をしたいと思います。

おりがみアートは同じモチーフの作品でも、アーティストによって作品の個性ががらりと変わります。
その個性とは、和紙の種類、色選び、構図など、様々な要素が絡み合って生まれるものです。

「おりがみはお手本の折り方があるから、誰が折っても同じ仕上がりになるのでは?」と思うかもしれませんが、その「折り方」こそが個性を構成する一つであると考えています。

薫風/佐藤 淑子

のぼり藤/前田恵子

こちらの2つの作品の藤の花は、同じ折り方で作られています。

佐藤淑子さんの『薫風』は、春の風に揺れる藤の花を繊細に表現しており、作品の優美な世界観を演出しています。
ひとつの房の中でもパーツの大きさや折り方を変えることで、藤の花特有の垂れ下がった表現を表現しています。

前田恵子さんの『のぼり藤』は、迫力のある構図と大ぶりな藤の花のパーツで、のぼり藤の力強さを表現しています。
藤の花のパーツを少し開くことで作品に立体感が生まれ、あふれだす生命力を感じられます。

藤/笹倉育江

花いろいろ/釜内哲子

一方、こちらの2つの作品はシンプルな方法で藤の花を表現しています。

笹倉育江さんの『藤』は、シンプルな構図と折り方でありながらも藤の花の特徴を捉えています。
細長い葉の形も忠実に再現されており、浮かびあがるシルエットが美しい作品です。

釜内哲子さんの『花いろいろ』にある藤の花は、折り紙の定番「ハート」で作られています。
基本的な技術の折り方でもデフォルメ的に表現することで、アートらしさを演出することができます。

同じモチーフの作品でも、アーティストが違えば表現方法やモチーフの見え方も千差万別です。
その数だけ折り方も異なり、同じ折り方でも視点が変われば全く違うものを表現できる可能性を秘めています。
ひとつの折り方・表現方法だけに捉われず、視点を少し変えて工夫することで、いろんなアイデアが生まれてきそうですね。

次回のおりがみアートの裏話もどうぞお楽しみに。

それではまた!

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